運動神経の良し悪しを言い訳にしない

ここではよく言われる「運動神経」とは何なのか?について、私なりに考えた事を書いてみます。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、直接身長を伸ばす事とは関係ありませんが、身長と同じように運動神経の良し悪しも「才能」と言われる事が多いため、当記事は関連事項として扱っています。才能と決めつけ早々に努力をやめてしまうのではなく、そもそも才能とは何なのか?を今一度考えてみましょう。尚、速筋と遅筋については別ブログ「体質を改善したい人のための知識集」にある『「テーマ」体質を変えるための運動術』に詳しくまとめているのでそちらをご覧下さい。

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そもそも「運動神経」とは?

脳から発せられた電気信号は神経を通って全身へと送られています。運動神経は実際に体にある神経で、特に筋肉を動かすために使われる神経の総称です。筋肉と聞くと意識的に収縮させる腕や足などの筋肉をイメージしますが、血管や臓器など意識的には収縮できない筋肉を動かすのも、実は運動神経の機能の一つです。

尚、運動をするための中枢である脳や脊髄(首〜腰まで)は一度損傷するとその機能が失われ、全身麻痺や半身麻痺、感覚麻痺などが残ってしまいます。一方、そこから離れた指先などの抹消の神経は、一度切れても時間をかけて再生させる事ができます(ただし完全な断裂は手術で一度繋ぐ必要がある)。また例えば足の動脈(血管)が詰まってしまった時でも、詰まった箇所の手前から枝分かれし別のルートで繋がるよう血管が伸びていく事もあるそうです。人間の体って凄いですね。

ちなみにこれは余談なのですが、運動神経の末端からは「アセチルコリン」という神経伝達物質が分泌されます。これが筋肉に伝えられる事で筋肉は収縮します。いわゆる「神経ガス」はアセチルコリンを分解する酵素の働きを阻害します。またいわゆる「水俣病」の原因となった「メチル水銀(有機水銀)」は、アセチルコリンを合成する酵素の働きを阻害します。これにより筋肉の収縮がコントロールできなくなります。


運動神経の良し悪しは遺伝や才能だけでは決まらない

この記事で言いたい事はただ一つ、それは「自分には運動神経がない」などと勝手に思い込み、それを運動をしたくない事の理由にすべきでないという事です。それでは現状は何も変わらず、ただひたすら同じ事を繰り返すだけだと私は思います。

運動とは「筋肉を動かす事」を言います。素早く筋肉を動かすためには、まず「脳から発せられる電気信号が、できるだけ素早く発せられる」必要があります。これは運動神経と言うよりは「脳」の問題で、「その運動に対してどのように体を動かせば良いか」をあらかじめ経験しておく事が重要です。「運動神経が良い」と呼ばれるような人たちは、そうして多種多様な状況を何度も経験し、脳が体の動かし方を覚えており、だからこそ素早く体を動かす事ができるのです。尚、実際には過去に経験した事がないような新しい状況に対しても、瞬時に体を反応させなければなりません。そのためには精神力(ストレス耐性、集中力、判断力等)も必要になります。

次に、脳から発せられた電気信号は神経を通って体の隅々まで伝えられます。よって「脳から発せられた命令が、スムーズに伝わるような神経」も必要になるでしょう。これは「神経の質」なので、瞬発的な動作を要求されるほど「生まれながらの素質」が影響しますが、実は神経は年齢関係なく使い込む事によって鍛える事ができ、次第にスムーズな伝達ができるようになっていきます。そのため素早い運動には「運動習慣の継続」も重要になります。

更に「複雑で細かな動作」を行うためには「神経が細かく枝分かれしている」必要があります。これは特に「神経系が発達する幼少期(3〜12歳)」に、どれだけ複雑で細かな動作を繰り返し行ったか(脳を使ったか)で大きく変わると言われています。すなわち「小さい頃からの継続した運動習慣」が、将来の「運動神経が良い」に繋がるという事です。ただしどれだけ幼少期に努力しても、それ以降も継続しなければ脳は衰えます。


運動神経の良し悪しを「生まれつき」「遺伝」だけで終わらせない

よく「うちの子は運動が苦手だから」「うちの子は馬鹿だから」と言う親がいますが、そのようにゴールデンエイジの期間にどれだけ神経を発達させるかが重要なので、言い方は悪いかもしれませんが、それは単に「親の教育力がない」という事になります。もちろんこの教育力というのは「親の命令による詰め込み」ではなく「子どもが自発的に神経系を鍛えるための教育」です。例えばスポーツを上達させるためには「教わっている間」だけ練習・努力するのではなく、「例え誰も見ていない所でも自ら努力し続ける(体を動かしていない時でも脳でイメージはできる)」事が必要です。子育てをする上では親にも得意・不得意があると思いますが、どんな親であってもそのように「親が見ていない所で子どもが自ら進んで努力するような教育」は可能なはずです。

またそういう意味ではいくら両親が「運動神経が良い」場合でも、その子どもも「運動神経が良い」とは限りません。例えばスポーツ選手の子どもがスポーツ選手になるとは限りませんし、スポーツが苦手な両親の子どもが逆にスポーツ選手になる事だってありますよね。それと同じです。とにかく「幼少期もそれ以降も積み重ねる事」が重要なのです。生まれつき、遺伝、才能がない・・・などと勝手に決めつけ、何もしないまま早々に諦めてしまったら、それは人生の選択肢を狭めるだけではないでしょうか。


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速筋と遅筋の割合・素質を勝手に決めつけない

ここでは「速筋と遅筋の割合」について私なりに考えた事を書いてみます。尚、直接身長を伸ばす事とは関係ありませんが、身長と同じようにこの速筋と遅筋の割合も「才能」と言われる事が多いため、当記事は関連事項として扱っています。才能と決めつけ早々に努力をやめてしまうのではなく、そもそも才能とは何なのか?を今一度考えてみましょう。尚、速筋と遅筋については別ブログ「体質を改善したい人のための知識集」にある『「テーマ」体質を変えるための運動術』に詳しくまとめているのでそちらをご覧下さい。

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筋肉の構造について

筋肉は「筋線維(筋細胞)」が束になったものですが、特にこの筋線維は大きく2種類に分ける事ができると言われています。それが「速筋線維(速筋)」と「遅筋線維(遅筋)」です。

簡単に説明すると「速筋」は瞬間的に大きな力を発揮する事ができます。またストレスを与える事で大きくなり、大きくなるほどその筋力も大きくなります。反面持久力はなく、その大きな筋力は長続きしません。逆に遅筋は長時間少しずつ力を発揮し続ける事ができます。鍛えても大きくならず、大きな筋力を発揮する事もできませんが、使い込む事によりエネルギー効率などが向上し、長時間の運動が可能になります。

ちなみに実際には速筋と遅筋の両方の要素が混ざり合った「中間筋」もあります。


速筋と遅筋の割合は生まれつき決まっている

ラン.jpg実はこの速筋と遅筋の「元々の割合」は「生まれながらにして決まっている」と言われています。例えば筋トレを行うと筋肉が太くなりますが、それは速筋が増えたり、逆に遅筋が減ったりしている訳ではなく、速筋の繊維一つ一つが肥大化しているのです。つまり速筋は鍛えるほど大きくなるので、「筋トレを行った際の効率性は人によって異なる」という事はありますが、いくら筋トレを行っても「速筋と遅筋の元々の割合」を変える事はできません。

これは別の言い方をすれば「生まれながらにして、スポーツに対する向き不向きがある」という事です。つまり速筋の割合が高い人は瞬発的なスポーツに向いており、逆に遅筋の割合が高い人では持久的なスポーツに向いているという事になります。尚、これは「生まれつき」であるので、親からの遺伝が大きく関係します。親が速筋の割合が高ければ、その子どもの速筋の割合も同じように高くなる可能性があります。


速筋と遅筋の割合は見た目だけでは判断できない

しかし速筋と遅筋の割合という「自分の素質」に気づく事ができる人はごく僅かです。何故なら、そもそも「速筋と遅筋の割合が影響するほどにまで自分を追い込む」人なんて殆どいないからです。更に「速筋や遅筋の割合が影響するような高いレベルでの競争」という環境にいる人は限られており、よっぽど競技レベルの高い環境にいない限り、見た目だけで速筋と遅筋の割合を判断する事はできません。我々のような一般人では尚更、「私は〇〇には向いていない」などと考える必要はないのです。

そう考えると、「実際に行っているスポーツ」と「速筋・遅筋の割合から来る向き・不向き」は必ずしも一致しないという事も言えます。前述のように速筋と遅筋の割合は生まれつき決まっているので、親と子の速筋と遅筋の割合は似ています。しかし例え親が100m走など陸上短距離走の選手で、走るのが得意であったとしても、よっぽど競技レベルが高くない限りは実際に速筋の割合が高いとは必ずしも言えませんから、親が若い頃に行っていたスポーツから子どもの向き・不向きを判断する事はできないはずです。

何が言いたいのかというと、「運動が得意・不得意」「スポーツの向き・不向き」などという事を、勝手に決めつける事はできないという事です。特に親による勝手な決めつけは子どもの選択肢を狭めるだけです。そういった間違った固定概念は親から子へ、そのまた子へとどんどん伝染していきます。その積み重ねは、日本人全体における「健康に対する偏った考え方や知識」に繋がっていると私は考えています。この機会に考え方を転換しませんか。


速筋と遅筋の割合を知る方法はないのか

速筋と遅筋の割合については、例えば「遺伝子検査キット」などを使う事で簡易的に調べる事ができます。他では「速筋の割合」に関しては、ある程度計算にて求める事もできるようです。以下はその計算式(参考)です。

計算式:速筋の割合=69.8×A-59.8

計算式の途中で出てくる「A」は「50m走の速度(km/h)」÷「12分間走の速度(km/h)」で求める事ができます。ちなみにこの50m走の速度は「50÷50m走のタイム(秒)×3600÷1000」にて、12分間走の速度は「走った距離(メートル)÷12×60÷1000」にて求めます。

例えば50m走を8秒で走り、12分間走で3000m走った場合を考えてみます。この時の50m走の速度を計算してみると22.5km/hになり、12分間走の速度は15km/hになります。それによって「A」は22.5÷15となって「1.5」になります。後はそれを上記の計算式に当てはめ、69.8×1.5-59.8を計算すると「44.9」という答えが出ます。すなわちこの例では「44.9%」という速筋の割合がある事になり、その割合だけを見れば瞬発系よりもやや持久系のスポーツに向いているという事が分かります。


固定概念を取り外そう

今まで当たり前だと考え自然に受け入れてきた知識の中には、実際には間違っている知識、あるいは別の理解をした方が良い方向へ進む知識があるはずです。例えば「卵は1日1個」。当たり前のように言われてきたこれも間違った知識です。食品に含まれるコレステロールは血中コレステロール値に確かに影響しますが、食事以外の要素による影響の方が大きいという事が最近明らかになってきています。また今では当たり前の「熱中症」も、数十年以上前にはそもそも「熱中症」という言葉が存在せず、「変死」として片付けられ、暑さで死ぬなんて事を誰も知らなかった時代もあります。更に「筋肉痛」。これは筋肉で炎症が起こっている訳ではなく、乳酸、リン酸、アデノシンなどの物質が神経を刺激する事による痛みという説が有力です。筋トレをした後に起こるとされる「超回復」も、そもそも筋肉が大きくなるのは、筋肉に対してストレスを与えた事により、そのストレスから体を守ろうとして起こるストレス反応の一つと言われています。

当ブログのテーマで言えば「身長は遺伝」もそうです。果たして本当に全てが遺伝で決まってしまうのでしょうか。そもそも遺伝子には見た目に現れる遺伝子と、見た目には現れない遺伝子があります。たまたま見た目に現れなかっただけで、実際には身長を高くする遺伝子を持っているかもしれません。誰がどんな遺伝子を持っているかは誰にも分からないのですから、親が低身長だからといって、子どもが低身長になるとは限りません。早々に「遺伝だ」と決めつけてしまうよりも、今からできる事をすべきではないでしょうか。子どもなら子どもなりに、親なら親なりにできる事はたくさんあります。


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バスケットボールを行って身長が伸びるのか

バスケットボールはジャンプ競技と呼ばれており、一般的に「身長を伸ばす効果があるスポーツ」として知られています。ここではそのバスケットボールというスポーツに、実際に身長を伸ばす効果があるのか?について私なりに書いています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、バレーボールについてはこちらから→バレーボールを行って身長は伸びるのか

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肩・肩甲骨周りのストレッチについて

この記事の前の記事はこちらから→身長の伸びに影響を与える猫背について

★肩コリ・猫背には様々な筋肉が関係している

猫背の女性.png猫背や肩コリを改善するには「肩甲骨周りの筋肉」をマッサージ、あるいは伸ばしてストレッチを行う必要があります。特に猫背及び肩コリが起こりやすい人では「肩甲骨が上へズレやすくなっている」事が多く、肩甲骨を上げるための筋肉が凝り固まり、肩甲骨を下げるための筋肉が伸ばされ、それぞれ機能を失っています。まずはそこからほぐしていくと良いでしょう。

尚、肩甲骨を下へ戻すために使われる筋肉としては、首の根元にある僧帽筋の下側(僧帽筋は上部・中部・下部と分けられる)、僧帽筋の下にある広背筋、肩甲骨と脇腹を繋ぐ前鋸筋、胸の骨と肩甲骨を繋ぐ小胸筋などが関わっています。またいずれかの筋肉が機能を失うと、肩甲骨と背骨を繋ぐ菱形筋、肩甲骨と首の骨を繋ぐ肩甲挙筋の他、いわゆるインナーマッスルとも呼ばれる棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋など、特に「肩甲骨の位置を保つために必要な筋肉」にも疲労が及ぶ事があります。肩は膝や肘などとは違って、ありとあらゆる方向へ動かす事ができる万能な関節です。そのため肩凝りは「様々な筋肉が複雑に絡んで起こるもの」であり、肩甲骨を一定の方向へ動かすだけでは効果はあまり期待できません。あらゆる方向へ動かしながら少しずつ治していく事が重要です。これがまた大変なんですけどね。


★肩・肩甲骨周りの筋肉をほぐすためのストレッチの方法

実際のストレッチの方法については別ブログである「体質を改善したい人のための知識集」にまとめてあります。詳しくは『「ストレッチ法2」首・肩コリ予防のためのストレッチ(別窓で開きます)』をご覧下さい。


★日常的に肩甲骨を動かす事が重要

肩コリでは肩甲骨周りの筋肉の血流が滞っています。それを改善するには日常的に使い、肩甲骨周りにある筋肉を使う頻度を増やしてあげる事が重要です。座り仕事をしながら、通勤をしながら、ご飯を食べながら、お風呂に入りながらなど、上のリンクで紹介しているストレッチ法は自分の体さえあればどこでもできるので、肩甲骨の動かし方さえ分かってしまえば後は早いはずです。尚、血流を促す方法としては全身を使うような有酸素運動も効果的です。他、半身浴や辛い食べ物を食べる事も候補に入るでしょう。ただし発汗では水分・ミネラルが失われるので、いつも以上の補給は必須です。


★棘上筋には要注意

ストレッチを行う際に注意すべきなのは「棘上筋」という筋肉です。この筋肉は肩甲骨と腕の骨を繋ぎ、腕の骨を上から吊るすような形で支えているのですが、特に痛みが強く出やすい筋肉です。上のリンクで紹介しているストレッチは棘上筋になるべく負担がかからないような方法になっていますが、現時点で肩の奥の方に鈍痛がある場合、例えストレッチでも決して無理をなさらないで下さい。痛みがある場合は2〜3日冷やし、それでも痛みが引かない場合は素直に整形外科を受診しましょう。

ちなみにこれは肩に限った事ではないのですが、関節付近にある小さな筋肉、靭帯、腱など組織の配置がずれる事を「インピンジメント症候群」と言います。これは大きな筋肉が機能しなくなった事でそれを小さな筋肉で無理やり代用しようとし、その代用が繰り返された事であらゆる筋肉が機能しなくなった状態です。起こる症状としては、例えば内部の位置関係が狂う事でお互いにゴリゴリと擦れたり、それが関節に挟まったりして度々炎症を繰り返します。一度なってしまうと上記のように地道に解していくしかないので、そうなる前に予防が必要になります。肩や首に負担がかかるような悪い姿勢を長時間続けないようにしましょう。


★腕の動かし方の癖を直そう

腕の骨の支点となる肩関節は万能な関節です。しかし欠点もあり、それは捻るような動作に弱い事です。これは働く筋肉が関係していて、腕を前や横あるいは後ろへ真っ直ぐ上げる際には大きな筋肉がそのまま大きな筋力を発揮できます。一方、腕を外側や内側へ捻るような動作では前述したような肩甲骨周りにある小さな筋肉が働きます。当然大きな筋力を発揮する事はできず、その動作の際に大きな力が加わると簡単に痛めてしまいます。特に腕を前へ上げる際に肘が外側を向いてしまう癖がある人は要注意です。


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