成長ホルモンの分泌を促す運動と疲労回復のためのお風呂

身長を伸ばすために必要不可欠な成長ホルモンは睡眠中に主に分泌されます。一方、実は運動中にも分泌されており、その分泌を促すような運動をする事が重要になります。ただし運動を行えば疲労を伴います。その疲労が次の日、そのまた次の日まで持ち越されてしまうと、運動習慣の継続が難しくなってしまいます。よって効率良く疲労を回復する事も重要です。ここではそれらについて私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

★当記事の目次

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乳酸とリン酸について考える

筋肉はエネルギーとして「グリコーゲン(糖の一種)」を蓄える事ができます。このグリコーゲンが消費されるような運動を行うと、それを代謝する過程で「乳酸」が作られ、それが筋肉及び筋肉の周囲にある血液中に蓄積します。特に乳酸は「酸」とついている通り酸性であり、そうして乳酸が蓄積すると周囲が酸性に偏ります。それを戻そうとする事で筋肉への血流及び水分の供給量が増え、それにより筋肉が膨れ、いわゆる「パンプアップ」を起こします。

そうして筋肉がパンプアップすると、関節の可動域が制限される事になるため、当然その筋肉は動かしづらくなります。これが筋肉が動かしづらくする一つの原因になっています。もちろん筋肉内に蓄えておいたグリコーゲンは消費されているので、単純に筋肉を動かすためのエネルギーが少ない状態になりますから、それによっても筋肉は動かしづらくなっています。

一方、時間が経過して血液が循環すれば、いずれ乳酸は分散していくので、自然と筋肉のパンプアップは元に戻ります。また糖が不足した時には、この乳酸も糖の代わりにエネルギーに利用する事ができるので、その意味でも、時間が経てば乳酸の量は減っていきます。ただ、そうして乳酸の量が減った後も、筋肉の疲労感というのは残り続けます。その大きな原因として考えられるのが「リン酸」です。

このリン酸は「クレアチンリン酸(グリコーゲンよりも更に速攻性の高いエネルギー供給源)」や「ATP(アデノシン三リン酸)」が元となっており、リン酸を受け渡しする事でエネルギーを運搬しています。しかしそのリン酸はカルシウムと結合しやすい性質を持っています。特にカルシウムは筋肉の収縮を制御する役割があるので、神経伝達に使われるべきカルシウムとリン酸が結合する事では、当然筋肉の収縮がスムーズにできなくなります。実はこれこそ、筋肉を動かしづらくする原因と言われています。


よって疲労回復のためには、カルシウムと結合したリン酸を流す(血流を促す)、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムを摂取する、クレアチンの元になるアルギニン・グリシン・メチオニン(アミノ酸・蛋白質)等を摂取する、リン酸の元になるATP及びそのATPの元になる糖や脂肪を摂取する、そしてそれぞれの代謝を補助する栄養素(ビタミンB群や亜鉛など)を摂取する・・・などの事が重要になると思われます。もちろんグリコーゲンの元になる糖や脂肪を摂取、グリコーゲンの補充を補助する栄養素(ビタミンB1、クエン酸、アリシンなど)を摂取する事も重要です(後述)。



乳酸を大量に作るような運動を意図的に行う

運動によって乳酸が大量に作られた時、それをきっかけにして脳下垂体が刺激され、成長ホルモンの分泌が促されると言われています。そのメカニズムについては完全には分かっていないようですが、特に成長ホルモンは糖が不足した時、蛋白質や脂肪を分解して糖の代わりにエネルギーとして利用し、血糖値を上げようとする作用を持っています。つまり乳酸があるという事は既に糖が消費されたという事、糖が消費されたという事は血糖値が下がる可能性があるという事であり、それによって血糖値を上げるために、成長ホルモンの分泌が促されると思われます。このため乳酸を貯めるような運動を意図的に行う事で、成長ホルモンの分泌を促し、身長の伸びに良い影響を与える事ができる可能性があります。

また乳酸が大量に作られるような運動は、一般的に筋肉にも大きなストレスを与えます。特に筋肉に大きなストレスを与えると、そのストレスから筋肉の細胞を守ろうとするため、ストレスを与える以前よりも余分に筋肉の蛋白質の合成が行われます。これこそ筋トレによって筋肉が大きくなる理由なのですが、それが起こる事によっても成長ホルモンの分泌は促されます。

ちなみに成長ホルモンは血糖値を上げる作用をもたらす場合と、成長作用をもたらす場合とで経路が異なります。血糖値を上げる作用をもたらす場合、脳から分泌されて直接的に作用します。一方、成長作用をもたらす場合、一旦肝臓に行き、そこでIGF-1(インスリン様成長因子)というホルモンに変化します。実はこのIGF-1が骨に作用する事で身長を伸ばす事ができるのです。よって成長ホルモンによる成長作用を高めるためには、肝臓の機能を正常化する事も重要になると思われます。


では、乳酸を貯めるような運動とはどういうものかというと、簡単に言えば「33秒程度の全力運動」です。つまり全力に近い運動を行えば、グリコーゲンが消費され、乳酸を作る事ができます。特に、よりたくさんの乳酸を作る方法としては、短時間に「全力に近い運動と不完全な休養」を繰り返す方法があります。これはあくまで一例ですが、「10〜20秒の全力運動→10秒の休憩」これを5分程度繰り返すような方法があります。また秒数ではなく距離で行う事もでき、「400mを全力→200m程度を1分〜1分半かけてジョギング」これを10分程度繰り返す方法もあります。ただしこれを1セットとし、合計で2〜3セット程度必要です。文字だけでは簡単ですが、かなりきついです。

そのような運動を行った場合、短時間でグリコーゲンは枯渇してしまいます。実はそうして多くのグリコーゲンを消費した場合、完全に近い形まで回復するためには2〜3日程度必要とも言われています。またそのような全力での運動は肉体的な負担はもちろん、精神的にも負担を伴うものです。このためグリコーゲンを消費するような運動、及び乳酸を大量に作るような全力運動は、毎日はできません。せめて1週間は回復に努めなければならず、休息とのバランスを上手く取る必要があります。「ただ激しい運動をすれば良い」とは考えないように。

ちなみに「心身に疲労を感じさせる」という意味では、乳酸をあまり貯めずに行う事ができる運動もあります。それが神経系の運動です。神経系の運動とは単純に「体を複雑に動かす運動」の事です。「全力で走る」という運動は負担は大きいですが、運動としては単純です。例えば手と足を別々に動かすような運動を行ったり、音など合図で特定の動作を素早く行ったり、あるいは鬼ごっこのように、その場の状況に応じて体の動かし方を変えるような運動などがあります。全力での運動と並行して行いましょう。



効率の良い疲労回復に必要な生活習慣

まずは食事から。前述のようにクレアチンはアミノ酸が元になっています。よってその材料を補給する事ができる動物性の食品、すなわち肉・魚・卵を食べると良いでしょう。またグリコーゲンやATPの元は何より糖です。よって糖を豊富に含む穀類、芋類、果物、野菜類を食べると良いでしょう。そして代謝を補助する栄養素として、ビタミンB群、クエン酸、アリシン、亜鉛、鉄、銅、ヨウ素などを摂取、また前述したように酸化するので、抗酸化作用を持つビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、ポリフェノール、フラボノイドなどを摂取、更に神経伝達に必要なカリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなども摂取、エネルギー源となる脂肪及び必須脂肪酸も摂取。

尚、栄養摂取はタイミングも重要です。運動を行う際には運動前〜運動中の栄養摂取、及び運動後(直後は不可)の栄養摂取が欠かせません。また人によっては起床直後、寝る前(直前は不可)、あるいは間食時(昼食と夕食の間)にも栄養摂取が必要になる場合があります。尚、それぞれの栄養素・効果・摂取方法等については過去の記事をご覧下さい。

続いて運動。2〜3日回復に努めると言っても、その間全く動かないという事ではありません。運動を行う事は十分可能です。例えば長時間の有酸素運動ではグリコーゲンはあまり消費されません。特に有酸素運動は全身の血流を促す事ができるため、軽度であればオススメの方法です。またグリコーゲンが消費されるよりも前の瞬発的な運動、簡単に言えば7秒までの瞬発的な運動であれば、グリコーゲンの消費量は減ります。この他、単純に言って、グリコーゲンの回復を下回る程度の運動及び行動であれば、グリコーゲンの回復を妨げる事はありません。2〜3日の間はそのような運動及び行動を取ると良いでしょう。もちろんストレッチ(動的・静的)、マッサージ、筋肉を振動させる、普段行った事がないような運動・スポーツを行う(軽度)などの事も効果的です。

続いて睡眠。重要な事としては、明るくなったら起き、暗くなったら寝る、平日休日問わず毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる、1時間半単位の睡眠時間を取る(個人差が大きい)、十分な睡眠時間を確保する(個人差がある)、睡眠を取るための部屋の環境を整えておく、寝る直前に脳を刺激しない(睡眠の質が低下する)、日常的に柔軟性を高めておく(寝相に関係)、免疫力を高めておく(睡眠中の呼吸)、昼間に太陽の光を浴びておく(セロトニンとメラトニン)などが挙げられます。



疲労回復になる「お風呂の入り方」

これは家では難しい方法ですが、例えば38度程度の温かいお湯に1分程度浸かり、その後少し休憩、今度は15度程度の冷たい水に1分程度浸かります。これを10〜15分程度繰り返すというような方法があります。またこれは全身で行う方法ですが、特定の筋肉だけで行う事もでき、「数分アイシング→数分温める」と繰り返す方法もあります。こちらは家でも行う事ができます。

高い温度のお湯に浸かると、まず体の表面に近い血管、すなわち静脈の血管が拡張され、血圧が下がります。長時間浸かる場合、それは次第に体の深部でも起こり、いずれは全身の血管が拡張、血圧が低下、血流が促されます。ただしこの場合は短時間なので、体の表面のみでそれが起こり、体の深部と表面との間で血圧に差が生まれます。その差によって血流が促されます。

そうして血管を拡張させた状態で、今度は低い温度の水に浸かります。すると表面の血管が収縮し、血圧が上がります。これも短時間なので、表面のみで起こりますが、直前に血管が拡張されており、血管内にある血液の量が増えています。その状態で血管が収縮する事になるので、血管内にあった血液が押し出されます。これにより末梢にある細胞への血流が促されます。

もちろんそのように単に温かいお湯に浸かる事でも血流は促されます。長湯は逆に自律神経を疲れさせてしまう可能性もありますが、お風呂に入る事は疲労回復の一つの手段としてオススメの方法です。尚、これは個人的な方法ですが、入浴剤としてお湯にマグネシウムを溶かしましょう。マグネシウムには血管拡張作用があり、無理にお湯の温度を上げなくても、血流を促す効果が得られます。また実はマグネシウムは皮膚から吸収させる事ができます。その意味でも通常通りお風呂に入る場合にはオススメです。

その他、血流を促す目的で、例えばサウナ・岩盤浴・砂風呂などを利用する方法もあります。また食事では「辛い食べ物を食べる」事でも血流を促す事ができます。ただしいずれも発汗を伴うので、程度によっては逆に疲れてしまう可能性もあります。行う際には水分・ミネラルの補給が意識的にし、頻度を考えましょう。



オススメのサプリメントまとめ

下記ではオススメのサプリメントを紹介しています。参考までに。

バルクスポーツ ホエイプロテイン アイソプロ

これは蛋白質を補給するホエイプロテインです。このプロテインは「WPI(ホエイプロテインアイソレート)」という不純物を取り除く方法で精製され、乳糖が殆ど含まれておらず、牛乳を飲んでお腹が緩くなる人でも飲む事ができます(ただし人による)。運動後に20〜40gを水などに溶かして飲むと良いでしょう。
グリコ パワープロダクション CCD

これはクラスターデキストリンを摂取する事ができます。糖の一種で、運動前中後のエネルギー補給に適しています。量はプロテインと同等程度で問題ありません。
Controlled Labs - Purple Wraath(EAA)
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こちらはEAAのサプリメントです。摂取量の目安は1回15〜20g、タイミングは運動前〜運動中がベターです。摂取するタイミングはBCAAとほぼ同じですが、1回の摂取量はBCAAよりも多くなります(BCAAの場合は5〜10g)。またBCAAよりも値段は高いです。安価な方を求めるなら「BCAA(Amazon商品リンク)」で十分でしょう。
ネイチャーメイド マルチミネラル

これはミネラルをまとめて補う事ができるサプリメントです。通常は1日1粒です。尚、運動量が多い場合、足りない事があります。その場合、体の反応を見て1日1〜3粒に調節しましょう。
ナウフーズ B-50

これはビタミンB群をまとめて補う事のできるサプリメントです。目安は1日1粒を朝だけ、あるいは晩だけ摂取すると良いと思われます。
NOW Foods 脂溶性ビタミンC
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こちらは脂溶性のビタミンCを摂取する事ができるサプリメントです。このサプリメントは脂溶性で、通常の水溶性のビタミンCとは異なり、緩やかに吸収されると言われています。摂取方法としては1回500mg〜とし、1日2〜3回に分けて摂取すると良いと思われます。


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