身長と足の大きさ・外反母趾・開張足について

ここでは「身長と足の大きさ」について私なりに考えた事を書いています。また身長の伸びに悪影響を及ぼす可能性のある「外反母趾」「開張足」についても書いています。やや長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

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足が大きい人は身長も伸びやすい

私は「身長が高い人は足が大きい」のではなく、「足が大きくなる人は身長も伸びやすい」と考えています。それは何故かというと「足が小さければ大きな体を支える事ができない」からです。例えば高いビルをイメージすると分かりやすいと思います。高いビルは高くすればするほど地面の下へ長い杭を打ったり、地面に接する面積を大きくするなどして安定化させています。身長も同じで、身長が高くなればなるほど重心の位置は高くなりやすくなります。それによって上半身のブレが大きく出るようになり、前後左右のバランスを取るのが難しくなっていくのです。

それを解決するためには建物と同じように体の下側(足の骨や筋肉)の重量を増やすか、足の裏で地面をしっかり掴み、下半身を安定化させる(柔道のようなイメージ)必要があります。しかし「体の下側(足の骨や筋肉)の重量を増やす」のは大人では筋トレをすれば良いだけですが、成長期の子どもではそう簡単な事ではありません。一方、足の裏の接地面積を増やす=足を大きくするのは条件を満たせば成長過程で十分可能であり、足の大きさは身長を伸ばすために必要不可欠な要素の一つになります。


足の大きさに合った靴を履く事が重要

スニーカー.jpgこれは後述しますが、足が大きくなるからと言って「自分の足よりも大きな靴」を履く事ではむしろ足は大きくなりません。成長過程において足を大きくするためには「常に自分の足の大きさに合った靴を履く」事が重要になります。足に合う靴を選ぶための条件としては、例えば「横幅(足の側面にある親指の付け根と小指の付け根)が前後左右にズレず固定される」「靴の高さが自分の甲の高さと一致している(靴紐でも調節できる)」「指の付け根の関節を曲げる事ができる(靴の中ではなく靴と一緒に曲がる)」「靴の側面や踵にある程度の強度がある」「体重をかけた時、隣の指同士の間隔が空き過ぎない」「靴の先端が緩やかに丸い(親指の付け根よりも上から丸みが始まる)」「踵を覆う丸みが自分の足にあっている」「サイズは一番長い指から踵までの長さ+2cm未満のものを選ぶ(メーカーによる)」「靴べらを使わなければ履くのが難しい(履くのが簡単なのは避ける)」「インソールを変更する事ができる」などが挙げられます。これらの条件が揃うような靴を選びましょう。

尚、その意味では足にとって最も良いのは「オーダーメイドの靴を作る」という事です。足がどんどん大きくなる子どもではその都度オーダーメイドの靴を作るのは費用的にかなり厳しいですが、足の成長をサポートするためには最も効果的です。もちろん市販の靴でも良いのですが、一般的に「すんなり足が入るほど履きやすい靴」は「自分の足に合っていない靴」です。それはよく認識しておくべきだと思います。お店によっては足を測定してくれる専門の人がいる所もあり、市販の靴を履く場合には履きやすい靴をそのまま履くのではなく、お店の人に足を測定してもらってから靴を選ぶと良いでしょう。


足の指や足の裏を日常的に動かすような習慣

自分の足に合っていない靴を履き続けていると、足の指が正常に使われないため、それを動かす筋肉及び足の裏側にある筋肉を鍛える事ができません。実は「歩く」だけでも足の裏側にある筋肉に刺激を与える「筋トレ」になっており、その積み重ねが成長過程において足を大きくする事に繋がっています。よって足を大きくするためには、日常的に足の指や足の裏側を使うような「歩く習慣」が必要になります。

もちろんただ単に歩けば良い訳だけではなく、「正しい歩き方で歩く」という事が重要になります。歩くという運動は日常的に行う習慣であり、積み重ねによる効果が出やすい運動の一つです。そのため間違った歩き方で歩くと気付かぬ内に膝や足首、腰などに負担が蓄積し、様々な怪我に繋がる事もあります。子どもでは治る方が早いので問題ないのですが、大人では慢性的な膝痛や腰痛に繋がり、変に庇ったりして他の余計な怪我に繋がります。特に爪先の向きと膝の向き、踏み出す際の膝の高さ、後ろ足の粘り、歩幅の大きさ、足の回転の速さ、腰の捻りのない真っ直ぐな姿勢などには十分注意しましょう。子どもであればそういった細かい点を教育しておく事も重要です(残念ながら体育などでは基本的に習いませんからね・・・)。

また「不安定な場所を歩く」事では、更に足にとって良い刺激を与える事ができます。不安定な足場では重心の移動が難しくなるため、その重心を安定化させるために、足の指を動かす筋肉や足の裏側にある筋肉がよく使われます。それによって足が地面に接地している機会・時間が格段に増え、体重を支えるために自然と足の筋肉が発達していきます。それが積み重なれば成長過程では足を大きくする事はもちろん、「体を繊細にコントロールする調整能力」を鍛える事もできます。子どもではそれがいわゆる「運動神経が良い」と言われるように育ち、将来の運動習慣にも繋がっていくのです。


自分の足よりも大きな靴を履き続ける事・開張足と外反母趾

外反母趾.png靴には足に体重がかかった時に指が横に広がらないよう支える役割があり、それによって自分の体重や地面からの衝撃を受け止めやすくしています。しかし日本は古くから「床に座る文化」とそれによる「素足」が定着しているため、家の中で靴を履く事はほとんどありません。靴がない場合、足の指を外側から支える事ができないため、足の裏で上手く衝撃を受け止める事ができず、指が外側に広がりやすくなります。それが繰り返されると成長過程で指が全体的に横へ広がっていき、横に広がった分だけ縦に伸ばす事ができなくなります。この「足の指が横に広がった状態」の事を「開張足」と言い、日本人の足が小さいのはこれが原因の一つとして考えられます。家の中で体重をかける運動を行う場合、可能なら室内靴を用意した方が良いでしょう。

「開張足」は日本人のように素足でいる時間が長い民族に多く見られる特徴です。特に開張足の状態で「自分の足の大きさに合わない靴を履く」と「外反母趾」になりやすく、開張足は外反母趾の初期段階と言われています。外反母趾と聞くと先端の細いハイヒールなどの靴を履く事で女性がなりやすいイメージがあると思います。ハイヒールは踵が高い事で爪先に大きな体重がかかりやすいのですが、靴の側面の材質はあまり硬い材質ではできていないため、まず指の関節の付け根付近が横へ広がる開張足になります。一方、先端は非常に細くなっているため、体重がかかるほど指先は中央に向かって寄るように変形していきます。つまり外反母趾は単に指が中心に向かって曲がっていくだけでなく、実は指の根元が外へ広がっているのです。これが開張足が外反母趾の初期段階と言われる理由です。

しかし実は「自分の足よりも大きな靴を履く」事でも外反母趾になる事があります。そのような場合、ハイヒールのような指先への圧迫がないので見た目的には外反母趾には見えませんが、それは重度の開張足だからそう見えるだけで、実際には指が中央に向かって寄るように変形しています。

何故そのような事が起こるのかというと、靴の中で足全体が前へズレるという事が日常的に繰り返されるからです。簡単に言えば「広い靴を履く→指が外側に広がる→靴がきつくなる→広い靴を履く→指が広がる」という悪循環が起こり、指がひたすら横に広がっていくのです。更に、靴の構造によっては靴の前半分にある「曲線の開始地点」にちょうど親指の第一関節が当たる事になり、親指の第一関節が人差し指側へ移動していく事があります。ハイヒールによる指の変形では指の付け根から変形していく事が多いですが、この場合は親指の第一関節が人差し指方向へ変形します。つまり見た目だけだは単なる「幅広の足」にしか見えず、自分の足が変形している事に気づきにくいのです。幅広の足に見えている時点で実はかなり開張足が進行しており、それが放置されると親指に他の指が負ける形で足の指全体が小指側へ押しやられます。そして一番弱い小指が押し潰されて酷い場合には痺れが出る事があります。

特に成長期においては年齢を重ねる度にどんどん足が大きくなるため、常に足の大きさに合う靴を履くよう、頻繁に新しい靴へと買い変えなければなりません。その際、新しい靴を買う事をケチったりして「足が大きくなるから大きめの靴を履かせる」というような事をしていると、そのように知らず知らずの内に開張足や外反母趾になってしまう事があるのです。そのまま重度の開張足や外反母趾になると、体重のかかり方が偏るため、地面からの衝撃を上手く吸収・分散する事ができません。一部の関節や筋肉、骨に体重が集中すれば様々な怪我のリスクが高くなります。それは怪我が頻繁に起こって運動習慣が疎かになる事を意味します。


外反母趾になると間違った重心移動の癖がつく

外反母趾では重心移動の際に「親指の側面」に体重がかかるようになりますが、重度の開張足になると見た目では外反母趾とは分からないのに「親指の側面に体重がかかるような足の使い方」が癖として身についてしまう事があります。

具体的に言うと、外反母趾や重度の開張足では親指の側面に偏って体重がかかるようになり、まず足首が内側へ捻られる事になります。つまり内踝が床に近づくような形です。しかしそのバランスを取るように「脛(スネ)の骨」に対しては逆に外側へ捻る力が加わるようになるため、それがもし成長過程で起こると、次第に脛の骨が外側へ湾曲していきます。これが他の記事(参考→床に座る習慣について)でも触れた「膝下O脚」と呼ばれるものです。脛の骨が曲がれば当然その分だけ足が短くなるので身長も伸びなくなりますし、何より一般的に膝から下が長いほど足は長く見えるので、膝下O脚になると単純に「短足」に見える事になります。日本人を含むアジア人が胴長短足に見えるのは、この「膝下O脚」が原因の一つにあるのです。

更に、親指の側面に体重が集中すると膝が内側に入りやすくなります。すなわち足首は内側へ、脛の骨は外側へ、膝は内側へというように全てがバラバラになってしまうのです。これは親指の側面に体重が集中する事で重心が狂い、それを安定化させるために無意識の内に行っている事なのですが、膝関節は様々な方向へ動かす事ができる足首とは違って内側や外側へ曲げる事はできません。よって膝の内側に対して異常なストレスがかかる事になります。外反母趾によって膝が悪くなるのはこれが原因です。

若い頃は筋肉で無理やりカバーできるので良いのですが、年齢を重ねて筋肉が衰えてくればそうはいきません。前述のように「歩く」という運動は日常的に行う事のできる運動であり、それが疎かになる事は特に高齢者では寿命にも大きく関係してきます。若い頃から開張足や外反母趾、またそのような間違った重心移動の癖がつくと、膝の痛みから将来的に大変苦労する事になるでしょう。その意味でも子どもの頃から「常に自分の足の大きさに合った靴を履く事」が重要です。その積み重ねは健康に対する考え方にも大きな影響を与えます。自分の子どもに靴を買い与える時には決してケチらないようにして下さい。(経験上・・・)


参考記事一覧

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