平均身長が高いオランダから学べる事

数あるヨーロッパの国々の中でも、オランダは平均身長が非常に高い国として有名であり、その平均身長は男性で180cm以上、女性でも165cm前後あると言われています。これは世界でもトップクラスの平均身長です。これには遺伝子的な要素もちろん関係していますが、何が原因で身長が高くなっているのかを考える事で、日本人も参考にすべき点があるのではないかと思います。

この記事ではオランダ人が高い身長を維持している理由を「食習慣」「睡眠習慣と労働環境」「インターネット環境」から私なりに考えてみます。興味のある方は下記「続きを読む」からどうぞ。尚、こちらの記事も合わせてご覧いただく事をオススメします。→「世界の人たちは何故体が大きいのか」・ 「日本人の平均身長を日本の成り立ちから考えてみる

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★当記事の目次

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紀元前から動物性蛋白質を定期的に摂取している

肉.pngオランダ人の多くを占めるのが「ゲルマン人」です。ゲルマン人は元々体が大きく、既に紀元前の時点で身長が170cm以上あったと言われています。ただ、仮に遺伝子的に大きな体を有していても、食糧事情の良くない時代ではそれを維持する事ができません。では、どのようにして現代まで大きな体を維持してきたのでしょうか。

その一つの理由として考えられているのが「動物性蛋白質の摂取」です。特にゲルマン人は古くから畜産を行っており、肉類、魚類、乳製品など、動物性の食品を習慣的に食べていたと言われています。特に動物性の食品に含まれる蛋白質は、植物性の蛋白質よりも必須アミノ酸がバランス良く含まれています。また動物性の食品には脂肪も豊富に含まれており、消費エネルギーと摂取エネルギーのバランスを整える事もできます。これにより食糧事情が良くない時代でも、消費エネルギーの大きな体を維持する事が可能だったと思われます。その食習慣が現代まで続いており、その食習慣に適した代謝ができる体を持つからこそ、今でもオランダ人の平均身長が高いと考えるのが自然です。


ちなみにゲルマン人は紀元後375年頃より、ヨーロッパ大陸を北部から南下して移動し、食料や領地を求めて活動地域を拡大していったと言われています。これはゲルマン民族の大移動と呼ばれています。しかしそれ以前から既にゲルマン人は全体として体が大きく、これは寒冷地では熱の生産能力を高めるために体重を大きくするという事が大きく関係しています。特にそれはベルクマンの法則と呼ばれています。つまり熱を作り出す能力が高くないと生き残れないので、自然とその遺伝子が極まり、それが後世にもそのまま引き継がれたという事です。

日本で言えばこれは北海道、北陸、日本海側の各地域が該当します。ただし日本には四季があって寒暖差が激しく、夏は北の地域でもそれなりの気温があるので、日本ではこのベルクマンの法則はあまり影響していないと思われます。

またゲルマン人の大移動によっては、現在のヨーロッパにおける様々な民族の基礎が作られたと言われています。しかし大陸を移動していけば、生活習慣が大きく変化してしまう事もあります。オランダでは先祖代々食肉用の畜産を捨てずに受け継いでいく事ができたため、蛋白質及び必須アミノ酸を摂取し続ける事ができ、それによって大きな体を維持する事ができたと考えられます。

これは日本だと広大な土地を利用する事のできる、都心から離れた各地域が該当します。ただし日本の場合、畜産業を営んでいるからといって、食卓にそれが並ぶとは限らない上、単純な食べる量と食習慣に対する考え方(例えば植物性の食品を食べた方が長生きできるとか)が根本的に違うので、日本で該当する家庭は意外と少ないです。また出身は地方でも就職は都心でという人が近年増えているので、例え地元では動物性蛋白質を摂取していても、都心に出てからも同じような食習慣を続けている人というのは更に減ります。



オランダ料理は味付けがシンプルとされている

私はオランダ料理を食べた事がなく、料理もしないので、ここで話す情報は全てネット情報なのですが、オランダ人の食習慣は良い意味で「質素なもの」だと言われています。オランダでは畜産業、農業、漁業が盛んなため、オランダ料理の多くに肉類、乳製品、魚、野菜、豆類、果物が使われているのですが、オランダ人は「濃い味付けをあまり好まない」という傾向があるとされ、日本の「和食」などと比べると、それぞれの料理においてそこまで手の込んだ味付けを行わないのだそうです。

例えばオランダ料理は、保存用に塩漬けした生ニシンを塩抜きしたハーリング、ウナギの燻製(Gerookte paling)、ジャガイモと野菜を茹でて一緒に潰したオランダ版マッシュポテトのスタンポット、エンドウ豆を形がなくなるまで煮込み、野菜とソーセージを一緒にして食べるエルテンスープなどのスープ料理が一般的によく食べられています。特にパン、ニシン、ソーセージ、チーズなどを使った料理、ビール、コーヒー、リコリス菓子(ドロップ:日本で聞くドロップの語源と言われている)などが代表的です。

それぞれの料理は素材の味が楽しめるので、確かに美味しいのですが、日本料理と比べると全体的に調理法や味付けがシンプルになっています。よってこれは表現が適切か分かりませんが、オランダ料理には「これといった特徴がない」と言う事ができます。しかし塩分や油など無駄な味付けがないため、満腹感をできるだけ遅らせる事ができ、その分、大量に食べる事ができます。いくら体の大きなオランダ人でも胃の容量には限りがありますから、その制限の中で、できるだけ多くの栄養素を摂取した方が効率が良いです。オランダ料理は栄養摂取という点で優れていると思われます。

更にそのような特徴もあってか、オランダ人は身長が高いにも関わらず、肥満体型が少ないとも言われています。例えば近年日本では魚を食べる習慣が薄れていますが、オランダでは習慣として毎日食べられています。中でもオランダ人にとって馴染みのある「ニシン」は蛋白質が豊富な上、ビタミンDが豊富に含まれており、これにはカルシウムの吸収を促す作用や免疫機能を補助してくれる作用があります。しかもニシンは動物性蛋白質なので、必須アミノ酸のバランスも良く、更に代謝の補助に必要なビタミンB群やマグネシウムなども含まれています。有用な栄養補給になっているはずです。

ちなみにオランダ料理について調べてみると、そんなニシンを一尾丸ごと食べているような写真(前述したハーリングという料理)が見つかると思います。毎日食べる訳ではない?ようですが、それを見れば、食事に対する考え方を知る事ができます。そのような豪快さも、大きな体を得て、それを維持するために必要なのだと考えさせられます。

尚、オランダ人にとって食事は当然楽しみの一つなのですが、「楽しむもの」というよりも、「空腹を満たすため」「生きるために食事をする」という考え方が強いのだそうです。もちろん作業的に口に食べ物を放り込んでいる訳ではないと思うのですが、シンプルな味付けがなされているように、いつ食べる事ができなくなる分からない訳で、食べる事ができる内にたくさん食べるようにしているようです。それもあってか、オランダ料理は日本人にはあまり受けない事も多いみたいです。日本の食生活も欧米化が進んでいますからね(タピオカドリンクなんかもかなりの高カロリー・・・摂取量と運動量が合っていれば良いエネルギー源になるものだが)。



規則正しい睡眠習慣と労働環境

オランダでは畜産が盛んであるため、規則正しい生活習慣を続けなければなりません。畜産を営むためには、夜早くに寝て、朝早くに起きる必要があり、子どもから大人までが毎日そういった規則正しい習慣の元で生活をしています。ただこれは畜産に携わっている人だけではないようで、特にオランダでは仕事よりも家庭を再優先に考える人が多く、家族揃って決まった時間に食事をし、決まった時間に寝るという事が何よりも重視されているそうです。

その事もあってか、オランダでは労働環境が整えられており、サービス残業が法律で禁止されているそうです。それによって、まぁ全てがそういう訳ではないでしょうが、長時間労働を強いられる事もなく、男性も女性も安心して自分のペースで仕事をする事ができます。仕事も家庭も両立しやすいので、親にとっても子どもにとっても良い環境と言えるでしょう。ですので規則正しい生活習慣が乱れる事は決してないですし、家族や生活習慣を犠牲にしてまで何かを優先するという事もしません。このため十分な睡眠時間、規則的なリズムを持つ睡眠習慣を確保する事ができ、またその生活習慣は次の世代へ次の世代へと安定的に受け継がれていきますから、それだけでも平均身長が高くなる大きな理由になり得ます。まぁ近年平均身長は下がってきているようですけどね。

一方、当の日本では自身の健康や家庭環境を損なうレベルの仕事第一が当たり前ですし、給料をもらえないようなサービス残業も横行しています。労働者を安月給で働かせるだけ働かせ、役に立たなくなったら使い捨て、新しい人を雇う・・・それによって経済を回しています。オランダとは労働環境や家庭の環境、そしてそれに対する意識が大きく違うのではないでしょうか。



インターネットに対する接し方

実はオランダのインターネット普及率は何と85%以上とも言われており、これは我々日本(75%)よりもインターネットが普及している事を意味しています。つまりオランダではそれだけインターネットが普及しているにも関わらず、生活習慣を犠牲にしてまでインターネットを行うような人は少ないため、規則正しい生活習慣を続け、大きな体を維持する事ができているのです。これは非常に大きいと思います。

一方、我々日本人は睡眠時間を削ってまでスマホ、パソコン、ゲームに勤しみ、しかもその睡眠不足の原因をそのスマホ、パソコン、ゲームのせいにしています。また運動習慣、更には食習慣を犠牲にしてまでそれを行う人もいます。オランダの生活習慣を考えれば「責任転嫁している」という事がよく分かると思います。結局、日本人の生活習慣に対する意識の低さが現れているだけです。

特に日本の社会ではインターネット、SNS、ゲームなどを長時間行う事を「有害」として考える風潮が強いです。しかしそれは結局個人の行動次第です。生活習慣に対する意識が変われば有益なものに変える事ができるはずで、それをせずに責任を転嫁し都合良く「有害」と決めつける事、それ自体が日本人の平均身長にも現れていると私は思います。



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