床ではなく椅子に座る習慣を身につける

長時間床に座っていると脛が自分の太ももと床で挟まれる形となり、脛の骨に横から湾曲するような力が加わります。それが習慣化すると膝から下の骨の成長に悪影響を及ぼす事があり、身長はもちろんですが、見た目的にも足が短く見えるようになります。私としては「長時間座るような場合」には、床ではなく椅子に座る方が身長の伸びには望ましいと考えています。ここではその事について私なりに考えた事を書いてみます。長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

あぐら.jpg

日本における「床に座る文化」について

アジアの国々には椅子ではなく「床」に座って生活をする習慣が根強く残っており、もちろん我々日本人も古くから床に座る文化を続けてきた国です。日本における「床に座る文化」ついては特に和室にある「畳(たたみ)」が大きな影響を与えています。畳の原型が最初に登場したのは西暦700年前後(それ以前も存在した可能性はある)と言われており、その頃はまだ「和室」のように全体的に畳を敷き詰めるのではなく、自分の座る所だけ畳のような木の板を敷いていました。この畳の面積を広くしていくにつれて「座る場所」も広くなっていき、それが現在まで残っている「和室」に繋がったのだと考えられます。畳の上では常に裸足で直接座るのが当たり前ですが、これも畳が「立つ場所」ではなく「座るための場所」だったからです。日本人はその頃から床に座る生活を続けてきたんですね。

和室.jpg畳の面積が広くなって和室が定着すると、日本の文化でもある「正座」の定着にも繋がっていきます。更に長時間畳の上で生活するようになると「和室の景観」も非常に大切にするようになり、和室に合わないものは身の周りに置かないようになっていきました。時代が進んでも外国から入ってきた他の文化を「日本人には合わない」「けしからん」と排除してしまったのです。まぁ畳の上に例えば洋風の大きな椅子や机を置くって何となく違和感があるのは分かりますけど、和室や畳そしてそこに座って家族で食事をするという伝統を大切にするあまり、「床に座る」という当たり前を中々変える事ができませんでした。

和室、畳、床に座るという生活習慣が大きく変わり始めたのは第二次世界大戦で日本が敗戦した後、欧米の文化がたくさん入ってきてからです。それ以降では家の景観も大きく変化し、大きな部屋(フローリング)が増えた事で部屋に洋風の家具も置く事ができるようになり、大きな椅子に座って大きな机で食事をするなど「床に長時間座らない生活習慣」が増えていきました。すなわち椅子に座って食事をするようになったのはここ最近の事であり、それまで長く積み重ねてきた「床に座る文化」は日本人の生活習慣に深く刻み込まれています。だからこそ食糧事情の良い現代でも平均身長も低いままなのです。


床に長時間座る習慣があるとスネの骨が曲がってしまう

ここからは「床に座る」という習慣があると、何故身長が伸びなくなってしまうのかについて説明します。前述した通り、床に座ると床と自分の太ももとの間でスネが上下から挟まれる形になります。いわゆる「胡座(あぐら)をかく」という座り方ではスネの骨に左右から力が加わるため、スネの骨を正面から見て外側へ曲がっていきます。一方、「正座」という座り方ではスネの骨に前後から大きな力が加わる事となり、スネの骨を横から見て前へ膨れるように曲がっていきます。この時の力は胡座をかいた時の力よりも大きいため、足の甲の向き(両くるぶしが付かずに爪先だけを揃える)によっては、胡座をかいた時と同じようにスネの骨に対して外側へ曲がる力が加わる事があります。

一日二日そのような時間があってもさほど問題はありませんが、そのような座り方を長時間かつ長期間続ける事ではそのストレスが骨に蓄積され、知らず知らずの内に曲がっていくでしょう。そうして膝から下のスネの骨が外側に曲がってしまう事を「膝下O脚」と言います。もっとも、曲がってしまうのはスネの骨だけではなく足首や膝の関節にもズレは生じています。ちなみに股関節から大きく外側に開いてしまうのが「O脚」、両膝が揃っており膝下から両足首が外側に開く(両くるぶしが付かない)のが「X脚」です。

特に成長期の子どもは大人とは違って「骨が縦に伸びる余地」があるため、骨にストレスが蓄積すると成長過程において骨が曲がって伸びていく事になります。膝下O脚、X脚、O脚などによって本来真っ直ぐ伸びるところを曲がって伸びる事になりますから、曲がった分だけ足の長さと身長を損してしまうでしょう。足の骨を伸ばすためには地球の重力によって下へ縦に引っ張られる事と、自分の体重によって骨(骨端線)に対して縦に刺激が与えられなければなりません。しかし骨への衝撃が外側へ逃げる事で骨端線への刺激は減るため、足の骨の伸びが著しく悪くなってしまうのです。また骨は本来体重を分散させるために少し外側へ湾曲しているのが普通なのですが、湾曲の度合いが強くなると骨や関節の一部に偏ってストレスが蓄積する事になり、様々な怪我にも繋がりやすくなります。


日本人体型には1000年以上の積み重ねがある

猫背の女性.png日本人は床に長時間座るような生活習慣を長年続けてきたからこそ胴長で短足となり、それが平均身長を低くする大きな原因の一つになったのではないかと私は考えています。何せ数十年という単位ではなく、数百年いえ1000年以上も続けてきたのですから当然ですね。

現代では「床に座る」習慣は薄れてきており、無理にそれを続ける理由は全くありません。成長期の子どもに対して「床に座る」という事を強要すると、「間違った姿勢で床に座る」事が癖になる事があります。間違った姿勢で床に座る習慣がある人は日常的に背中が曲がりやすくなるため、お腹や背中の筋肉が衰え、それがいわゆる「猫背(猫背から慢性的な肩コリや腰痛にも繋がる)」の原因にもなります。酷くなると物理的に背中の骨自体が曲がってしまう事もあり得ます。何より背中が丸くなると内臓の働きが悪くなるため、胃腸の活動(お腹が圧迫されるため胃の容量も少なくなる)が鈍くなり、食べ物の消化・吸収がスムーズに行われなくなる可能性があります。それと共に視線が下を向きやすくなるため、気持ち的にもネガティブになりやすくなります。身長の伸びに悪いのは当然です。参考記事→猫背について


「長時間同じ姿勢でいない事」を小さい頃から習慣づける

床へ座る場合の「正しい座り方」は小さい頃から教育しておく事が重要です。ただし正しい床への座り方をいくら覚えていても、長時間の正座、あぐら、女の子座りは可能な限り避けるべきです。例え正しい姿勢であっても長時間正座をしていれば、前述したスネの骨や特に膝や足首の関節には大きな負担がかかります。正座をする生活習慣を続けている人は次第に膝の関節が緩くなっていき、将来、膝に悩みを抱えるリスクが大きくなると言われています。やはり可能な限り長時間床には座らないようにすべきです。

それに加えて小さい頃から「床に座るのではなく椅子へ座る癖をつける」という徹底も必要です。例えば絵を描いたり、本を読んだり、勉強したりなど、何かを長時間するような時には必ず椅子へ正しい姿勢で座らせるようにしましょう。決して床に座る生活習慣を子どもに押し付けたりしないようにして下さい。

尚、「正しい正座の方法」としては、足の裏を重ねずにかかとの頂点にお尻が乗るよう足を真っ直ぐ揃えて座ります。その状態で背中を真っ直ぐに伸ばして「股関節から少し前傾する」ようにすると足に体重が集中しにくくなり、足が痺れる事も少なくなるそうです。

また椅子に座る際の具体的な方法としては「足が宙に浮いている状態」になるよう、ある程度の高さがある椅子を用意します。椅子は高さが自由に調節できるものを選び、成長と共に椅子の高さを変え、常に足が宙に浮いた状態になるようにしましょう。子どもにとって「椅子が高く足が浮いている」事は危ないように思いますが、足を浮かせる事によって座っている間も常に重力によって真っ直ぐ足の骨が引っ張られる事になり、それが身長の伸びに良い影響を与えます。身長はそういった毎日の積み重ねによって伸びるのです。

しかし例えそのような椅子に座っていても、やはり長時間同じ姿勢でいる事は望ましくありません。一番良いのは「膝を曲げず足を揃え、前に真っ直ぐ伸ばして座るか寝る事(その場合には床に座っても構わないが、同じ姿勢を長時間続けないように注意。また硬い床よりも柔らかいベッドなどが望ましい)」です。聞いた話では将来ファッションモデル(男女問わず)を目指すような場合、親が子どもへ「可能な限り床に座らない」「座る場合には足を揃えて座る」などを徹底的に教育し、小さい頃から習慣づけるそうです。それによって足の骨(特に膝から下)を長くする事ができ、身長も高くなりやすくなります。


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