モチリン・グレリン・レプチン・インスリンについて

この記事ではモチリン、グレリン、レプチン、インスリンという4つのホルモンについて、私なりに考えた事を書いています。やや長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、以前ここにあった肝臓に関する記事については別記事へ移行させました。

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「モチリン」というホルモンについて

人は脳や体を動かすためのエネルギーが不足した時、大きな空腹感を感じます。実はこの時には小腸から「モチリン」というホルモンが分泌されており、このモチリンが分泌されると胃が活動的になり、胃に残っている食べ物を小腸へと送ろうとします。何故そのような事をするのかというと、それによって次に入ってくる食べ物をスムーズに消化・吸収するための準備を行うからです。尚、この胃が動く時には「グー」という音がなるため、それを我々は「お腹が空いたサイン」として感じ取る事ができます。

特にこのモチリンは血糖値が下がった時に分泌されると言われています。血糖値が下がる→糖が不足している→モチリンを分泌させて胃を活動的に→空腹を感じる・・・という流れです。しかし一度の食事で大量の糖を摂った場合、食後においては急激な血糖値の上昇が起こりますが、その後急激に血糖値が下がる事があります。これは血糖値が急激に上がる事で反射的に「インスリン(後述)」を大量に分泌させ、それによって血糖値が急激に下がるからです。この時に血糖値の下がり幅があまりにも大きいと、脳は「糖が不足した」と勘違いする事があり、糖が不足していないにも関わらず空腹感をもたらすモチリンを大量に分泌させてしまうのです。すなわち「糖の多い食事をすると空腹感が早くに訪れる」事になり、次第に食事の回数や量が増えていく事になります。それは当然肥満や糖尿病などに繋がります。


「グレリン」というホルモンについて

空腹の状態が長く続くと、今度は胃から脳下垂体に向かって「グレリン」というホルモンが分泌されます。このグレリンには「脳下垂体に刺激を与えて成長ホルモンを分泌させる」という役割があり、それによって全身の新陳代謝を活性化させようとします。

人は食べ物や飲み物がなければ生命活動を維持する事ができません。よって「空腹が長く続く」という事は一種の「飢餓状態」であり、生命に危険が及ぶ可能性のある状態とも言える訳です。そのためその飢餓状態をできるだけ長く耐え、次の食べ物にありつけるまで生き延びる必要があり、成長ホルモンを分泌させて心身を活性化させているのです。要は脳が勝手に勘違いしているという事ですね。

例えば次の食事との間隔が短い事によって「空腹を感じている時間が短い」人は、そのように脳が飢餓状態だと勘違いする事がないためこのグレリンは分泌されません。成長ホルモンは睡眠中に最も多く分泌されますが、それ以外では運動中も分泌されています。しかしその分泌量は睡眠中に分泌される量と比べると多くはありません。そのため「昼間の内に分泌される成長ホルモン」というのは大変貴重です。身長は毎日少しずつ伸びていくものであり、その積み重ねは最終的な身長の結果にも繋がる事になります。

もちろんこれは「グレリンを分泌させるために食事の回数や量を減らす」という意味ではありません。長時間体内の糖が枯渇すると、筋肉にあるタンパク質や乳酸などを分解(せっかく運動をしていても栄養が不足すると筋肉はどんどん萎んでいく)してエネルギーの代わりにしてしまいます。ですのでグレリンを分泌させるためには「三食決まった時間に十分な栄養を摂る」という事が重要になります。決まった時間に食事をする事ができれば自然と次の食事までの時間が空くため、栄養を損なう事なくグレリンを分泌させる事ができるのです。ちなみにグレリンには食欲を増進させる働きもあり、結果として食事量は増える(成長期には効果的だがダイエット中では逆効果になる事もある)事になります。


「レプチン」というホルモンについて

逆に満腹感を感じている時には「レプチン」というホルモンが分泌されています。このレプチンは体にある脂肪細胞から血液を通して脳へと運ばれ、これが脳の満腹中枢に作用する事で大きな満腹感を得る事ができます。これは単純に言えば「糖」や「脂肪」の多い食事をすれば大きな満腹感を得られるという事であり、一度「糖や脂肪の多い食事」にハマると抜け出すのが難しいのはこれがあるからです。

しかしレプチンにはエネルギー消費を活性化させるという役割もあって、分泌される事では実は逆に脂肪の蓄積を防ぎ、肥満を予防する効果もあります。栄養を十分に補給できたらそれを消費しようとするのはごく当たり前の事ですから、レプチンはその意味で理にかなっているのです。

ただし前述のように「糖や脂肪をたくさん摂ってレプチンを分泌」させようとすれば、それは肥満や糖尿病などに繋がってしまいますから、レプチンはその他の方法で分泌させて満腹感を得る必要があります。それは何か?というと具体的には「咀嚼(よく噛んで食べる)」です。実はよく噛んで食べるだけでレプチンを分泌させる事ができ、それによって最低限の食事量でも十分な満腹感を得る事ができます。これが「よく噛んで食べる=太らない」とよく言われる所以です。よく噛んで食べる事についてはこちらから→よく噛んで食べよう


インスリンというホルモンについて

糖を含む食事を摂るとその量に応じて血糖値が上がりやすくなります。血糖値が上がった状態が続くと血液がドロドロの状態になり、血管の中を血液が流れづらくなります。それによって血管の壁を傷つけたり、細い血管を詰まらせて細胞を壊死させたりなどが起こるため、そのままでは健康を害するだけです。ですので血糖値が上がると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値ができるだけ一定になるよう努めます。

尚、どのようにして血糖値を下げているのかというと、細胞へ糖やアミノ酸などを取り込む事によって血糖値を下げています。つまりインスリンには「細胞へ栄養を補給する」という重要な役割もあり、これがなければ細胞はエネルギー不足となって正常に機能する事ができなくなります。例えば筋肉は糖を蓄え、それをエネルギーに筋肉を動かす事ができますが、インスリンがしっかり分泌されなければ糖を補給する事ができず、筋肉を正常に動かす事ができなくなります。

しかし例えば一度に大量の糖を摂って血糖値が急激に上昇すると、反射的にインスリンも大量に分泌される事があります。それによって急激に血糖値が上がった後、短時間の内に今度は血糖値が急激に下がるという事が起こります。前述の通り血糖値が下がって糖が枯渇すると人は強い空腹感を感じ、またインスリンは細胞へ糖を取り込ませる事によって血糖値を下げています。そのため糖が十分に補充されているにも関わらず強い空腹感を感じる事になり、次の食事までの間隔が短くなります。

当然それは食事の回数や量が増える事を意味し、繰り返せばインスリンの分泌機能自体も壊れていきます。実は血糖値を下げる働きのあるホルモンはインスリンしかありません。ですのでインスリンが正常に分泌されなくなると血糖値の高い状態が続くようになり、前述のように細い血管を詰まらせてその先の細胞を壊死させたり、血管の壁を傷つけて動脈硬化を引き起こしたりなどが症状として現れます。初期症状ではまだその程度ですが、進行すると太い血管や重要な臓器などでもそれが起こる事になり、次第に命にも関わるような心筋梗塞や脳梗塞などにも繋がってしまいます。


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