骨=カルシウムという考えは捨てよう

骨の主成分は何と言っても「カルシウム」であり、身長を伸ばすためにはカルシウムがどうしても必要不可欠です。しかしカルシウムはあくまで「骨の主成分」なだけであり、決して骨はカルシウムだけで作られている訳ではありません。ここではそんなカルシウムについて私なりに考えた事を書いています。やや長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

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骨は芯の部分が「コラーゲン」で作られている

人の体に含まれているカルシウムの量は体重の約2%と言われており、例えば60kgの成人男性であれば約1.2kgのカルシウムがある事になります。ただしその1.2kgの内99%は骨に、残りの1%は神経伝達など様々な用途に使われているので、実際に骨へ含まれているのは約1.19kg(骨自体が1.19kgあるのではなく、骨に含まれるカルシウムの量が1.19kgという事)という事になります。ただし骨の芯の部分は「骨基質」と呼ばれていて、その約90%は「繊維状のコラーゲン(タンパク質の一種)」でできています。それによって骨に弾力性を持たせ、上手く衝撃を吸収する事ができるのです。もちろんこれは骨の90%がコラーゲンという訳ではなく、骨基質の内の90%がコラーゲンという事です。

骨基質の内の残り10%は「骨塩」と呼ばれており、骨基質から外側にかけては何層も重なった円柱構造になっています。カルシウムのほとんどもこの骨塩にあり、マグネシウムやマンガンなど他のミネラルもバランス良く使われる事で骨に「丈夫さ」も持たせる事ができます。尚、人体に存在するマグネシウムの量は約25g程度と言われており、その内の約70%の17.5gが骨に含まれています。骨に含まれるマグネシウムはカルシウムと比べると量は少ないですが他のミネラルの中では多く使われており、骨の形成には必要不可欠なものです。

ただしカルシウム自体はとても脆いものであり、そのままでは骨を丈夫にする事ができないため、骨塩に含まれるカルシウムのほとんどは「リン」というミネラルと結びついた「リン酸カルシウム」の形で使われています。それによって強度を高める事ができるため、骨の形成には「リン」というミネラルも非常に重要と言えます。(参考記事:マグネシウムについて

このように、確かにカルシウムは骨の「主成分」であり含まれている量も多いのですが、前述した通り骨の芯となる「骨基質」はそのほとんどがタンパク質の一種である「コラーゲン」でできています。すなわち骨の芯となるコラーゲンがなければいくらカルシウムがあっても骨を作る事はできません。「身長を伸ばしたいからとカルシウムだけに固執する」という事は逆に身長の伸びに悪影響を及ぼすでしょう。尚、カルシウムを多く含む食品としては乳製品全般、イワシなどの魚類、エビなどの甲殻類、アサリなどの貝類、その他ゴマなどがあります。


コラーゲンは「アミノ酸」から作られている

前述した通りコラーゲンは「タンパク質」の一種であり、コラーゲンを含む全てのタンパク質はたくさんの種類の「アミノ酸」から作られています。またこのアミノ酸には様々な種類があり、ほぼ全てのアミノ酸が「必須アミノ酸」と呼ばれる基本的なアミノ酸を使って作られています。この必須アミノ酸はどのタンパク質にも使われているいわば「基礎材料」となるアミノ酸であり、どれか一つでも欠けると材料が足りず、効率良くタンパク質を作る事ができなくなります。よって骨の芯にあるコラーゲンも作る事ができませんから、必須アミノ酸が不足すれば当然身長の伸びにも悪影響を及ぼすでしょう。

また、そのように必須アミノ酸は全てのタンパク質を作るために必要な材料にも関わらず、「必須アミノ酸自身は体内だけでは一から作る事ができない」という特徴があります。だからこそ「必須」と呼ばれており、食事から定期的に摂り続けなければなりません。しかしそれができれば身長を伸ばすための大きな鍵になるでしょう。ちなみに必須アミノ酸を含むアミノ酸は特に動物性の食品にバランス良く含まれています。具体的には肉類、魚類、乳製品、卵です。その他植物性の食品である大豆製品、ナッツ類、穀類などにも含まれていますが、動物性の食品と比べると含まれる必須アミノ酸のバランスは劣ります。(参考記事:必須アミノ酸をバランス良く摂ろう


コラーゲンを作るためには「ビタミンC」が必要

ビタミンCは「美容に良い」として知られているビタミンの一種であり、おそらく知らない人がいないほど有名な栄養素ですね。そんなビタミンCには「アミノ酸からコラーゲンを合成する」という非常に重要な役割があります。「ビタミンCを摂ると肌が綺麗になる」とよく言われるのは、ビタミンCによってアミノ酸からコラーゲンの合成がたくさん行われ、皮膚に存在するコラーゲンが補充されているからです。

これは「骨の芯にあるコラーゲン」においても同じ事が言えます。前述した通り、骨はその芯の部分がコラーゲンというタンパク質でできており、骨を作るためには必須アミノ酸だけでなく大量のビタミンCが必要になります。ビタミンCと聞くと美容や健康に対するイメージがあるので「身長を伸ばす」というイメージを持っている人が少ないですが、それを考えれば身長を伸ばすためには必要不可欠な栄養素の一つと言えます。

ちなみにビタミンCは緑黄色野菜・果物全般に多く含まれていますが、水溶性ビタミンなので一度に大量に摂っても水分と一緒に体の外へ出てしまいます。また熱にも弱いとされておりその調理法にも工夫が必要です。すなわち気づかぬ内に失われる事が多く、ビタミンCを効率良く吸収するためには毎食において定期的に摂る事が重要です。(参考記事:ビタミンCを摂ろう


リンや食物繊維を摂り過ぎない事が重要

カルシウムは「リン」や「マグネシウム」と一緒に摂る事でそれぞれの吸収率が高まります。具体的にはリン・カルシウム・マグネシウムを「2:2:1」の割合になるように摂ると良いとされています。これは言い換えればカルシウムをたくさん摂ったらマグネシウムやリンの必要量も増えるという事です。しかしカルシウムは他の栄養素によって「吸収が阻害されやすく体外へ出やすい」という性質があります。それが例えばこの「リン」です。リンはカルシウムと一緒に摂る事で吸収率が良くなるのに、摂り過ぎると逆に「骨からカルシウムを溶け出させ、吸収を阻害してしまう」という扱いの難しいミネラルなのです。

何故、扱いが難しいのかというと「リン」が食品全般に含まれるミネラルだからです。不足する事がほとんどないのに特に加工食品全般(食品添加物)に多く含まれているため、自分が気づかぬ内に摂り過ぎてしまう事が多いです。そのためこのリンに関しては必要不可欠にも関わらず、「摂り過ぎないように抑える」事が非常に重要になります。尚、リンを抑えるためには「できるだけ加工食品を使わずに手料理を行う」事で可能です。毎日毎食手料理となると相当な手間がかかりますが、だからこそ家族全員でのサポートが必要なのです。

一方、食物繊維もそうですね。食物繊維は便通に良いとして有名ですが、摂り過ぎると実はカルシウムの栄養素の吸収を阻害すると言われています。便通は食習慣だけではなく睡眠習慣や運動習慣、ストレスなど様々な要因が関係しており、食物繊維だけで便通を整えようとするのは大きな間違いです。(参考記事→摂り過ぎると悪影響を及ぼす栄養素


カルシウムの吸収を促進するビタミンDとビタミンKについて

カルシウムはそのままの形では吸収率が悪く、他の栄養素によって吸収を促す必要があります。その代表となるのがビタミンDとビタミンKです。この内、ビタミンDはキノコ類や小魚類に含まれていますが、太陽光(紫外線)を浴びる事によって体内において合成する事ができます。そのため日常的に太陽の光を浴びる事が身長の伸びに良い影響を与えます。またビタミンKは大豆製品に多く含まれていますが、これも腸内において一部作る事ができます。よって規則正しい生活によって腸内環境を整える事も身長の伸びに良い影響を与えるのです。(参考記事→ビタミンDを摂ろうビタミンKを摂ろう

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