猫背・肩コリ・腰痛を予防・改善するための考え方

背中が曲がってしまう事をいわゆる「猫背」と言います。猫背は特に腰痛や肩コリの原因になると言われている他、膝や足首など、腰や肩以外の部位で起こる様々な怪我のリスクを高めると言われています。身長を伸ばすためには運動習慣の継続が重要なため、怪我の原因となる猫背は予防しなければなりません。また猫背になると体重を上手く分散できなくなるため、骨へ正常に刺激が与えられなくなってしまう可能性があります。それが積み重なれば身長の伸びにも悪影響するかもしれません。ここではそんな猫背について私なりに考えた事をまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。

尚、当記事では具体的なストレッチの方法やトレーニングの方法は扱っていません。あくまで「予防・改善するための考え方」だけです。ストレッチの詳細については別ブログ「ジャイロボール適当指南書」にある記事『スタティックストレッチの実際(首・肩・腕編)』あるいは『肩・肩甲骨周りの筋肉を解すためのダイナミックストレッチ』にまとめているのでそちらをご覧下さい。

★当記事の目次

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★そもそも猫背とは何か

体を右横から見た時、背骨は「S字」のように湾曲しており、それを周囲の筋肉によって制御する事で、姿勢を維持・安定化、全身にかかる縦方向の体重・衝撃を上手く分散させています。しかし何らかの原因で背骨の周囲にある筋肉が衰えたり、凝り固まったりすると、筋肉としての機能を果たす事ができなくなる事があります。すると背骨の湾曲を維持・制御する事ができなくなり、体の重みや縦方向の衝撃が上手く分散されず、それに負ける形で背中が曲がってしまいます。それがいわゆる「猫背」の始まりです。

そうして猫背になって背中が曲がると、背骨の湾曲が崩れ、湾曲の頂点の位置がずれてしまいます。それによって今までは背骨全体で分散していた負担が、その湾曲の頂点の付近に集中するようになり、その周囲の組織が疲労しやすくなります。その蓄積によって起こるのが腰痛です。また背中が曲がると、首の骨や頭が前へ出る事になるので、それを支えている組織も疲労しやすくなります。その蓄積によって起こるのが肩コリや首に関する怪我です。

更に前述のように体重や衝撃が上手く分散されないので、下半身の弱い部分にも負担が集中します。つまり下半身にある「曲げ伸ばしする関節」にも不要な負担がかかり、足首の怪我、膝の怪我、股関節の怪我、その他それらの関節を動かすために使われる筋肉の怪我のリスクも高めます。この他、そうして体重のかかり方が変化すれば、身長の伸びにも悪影響を及ぼします。このように猫背の影響は腰、首、肩周りだけに留まらず、全身に影響が及びます。



★猫背と腰痛の関係について

改めて説明しますが、猫背になって背中が曲がると、S字の湾曲が崩れ、背骨の上の方に湾曲の頂点ができます。その状態で、例えば上半身を前へ倒した場合、今までは背骨全体で負担を支えていたのが、そのずれた湾曲の頂点の周囲に集中するようになります。この時点ではまだ筋肉で何とかなるレベルですが、姿勢を維持するため、筋肉が必要以上に使われ、立っているだけ、座っているだけでもすぐに疲れてしまいます。

特に背中が曲がっているため、そうして上半身を前へ倒す時、背中にある筋肉は「伸ばされた状態から収縮する」事になり、非常に効率の悪い収縮の仕方をしなければなりません。その状態では骨の動きを上手く制御する事ができないため、上半身あるいは下半身が前後左右など様々な方向へぶれてしまいます。それによって骨に対して「捻る」など不要なストレスが加わるようになります。

それでも周囲の筋肉は何とかしてその骨の動きを制御しようとします。しかしそれが仇となり、姿勢維持のために筋肉が活動する頻度が増え、悪循環のように疲労が蓄積してしまいます。更にその状態で、例えば床にある重たい箱を持ち上げようとした場合、持ち上げるその箱の重さが、その疲労困憊だった筋肉に集中します。その結果、筋肉が負け、その筋肉、腱、靭帯などの組織が急激に引き伸ばされ、大きなダメージを受けてしまいます。このようにして腰痛は起こります。場合によっては骨にもダメージが及ぶ事があります。


つまり腰痛を予防するためには、まずその原因となる「猫背」を改善する必要があります。また猫背はそのように何らかの理由で、周囲の筋肉が機能を発揮できていないので、関係する筋肉を解すようなストレッチ、マッサージ、軽度の運動、全身を使った有酸素運動、温熱湿布のように温める事、筋肉を振動させる事などが重要になるでしょう。特にそうしてまず「血流を促す」という事が重要です。その上で、筋肉にストレスを与えるようなトレーニングを行っていきます。いきなり筋肉を大きく動かすべきではありません。逆に悪化します。

ちなみに腰痛予防のトレーニングとしては、お尻の側面にある「中臀筋」を鍛える事も効果的です。特に中臀筋が衰えるなどして機能しなくなると、歩く際にいわゆる「モンローウォーク」のようになり、臀部及び骨盤が横へずれ、それに伴って背骨に捻るようなストレスが加わると言われています。中臀筋は体を側面から支える役割があるので、この筋肉を鍛えればその捻りを抑える事ができます。

また上半身を前へ倒す際には、背中の筋肉だけでなく、太ももの裏側にある筋肉(ハムストリングス)も一緒に伸ばされています。つまり太ももの裏側にある筋肉を解す事で、上半身を前へ倒した際、背中が丸くなりにくくなります。よって太ももの裏側にある筋肉を解すようなストレッチ、マッサージ、トレーニングなどを行う事も、猫背及び腰痛を予防する事に繋がる可能性があります。



★腰痛の原因は体の使い方にも原因がある

例えば床に置いてある重い箱を上へ持ち上げる場合、できるだけ背中を丸めないようにして上半身を前へ倒すようにします。そのようにして行えば、背骨の湾曲が崩れにくくなり、背骨の周囲にある組織への負担を軽減し、腰痛を予防する事ができます。ただし単に上半身を真っ直ぐ前へ倒すというだけでは、やはり上半身の重さと箱の重さが背中に集中する事になり、分散しているとは言っても負担軽減としてはまだ不十分です。

そこで上半身を前へ倒すその前に、「膝を曲げて一旦深くしゃがみ込む」ようにします。こうする事で重心が低くなって安定し、重たい箱を持ち上げる際の体のブレを押さえる事ができます。またそうして膝を曲げておけば、箱を持ち上げる際に「膝を伸ばすための筋肉(太ももの前側の筋肉)」を使って補助する事ができるので、それによっても背骨及び周囲の組織への負担は軽減されます。

尚、これは腰痛に限った事ではないのですが、筋肉や関節の怪我でよく言われるのが「筋力が弱いからこそ関節を痛める」「柔軟性がないからこそ関節を痛める」という事です。しかし実際はそのように「普段の体の使い方(癖)」に原因がある事も多いです。特に腰痛に関して言えば、例えば上半身を前へ倒す時に背中を丸めていたり、骨盤を後傾させるような癖があったり(お尻が前に、腰骨・股関節が前に移動し、背中の付け根が丸くなる)、あるいはいちいち膝を曲げて腰を落とすのが面倒だったりなど、普段から疲れやすい体の使い方をしてしまっています。いくら筋力を強化したり、柔軟性を高めたとしても、そのような体の使い方をしていてはまた腰痛になる可能性が高いです。

よって腰痛予防に対しては「股関節、膝の関節、足首の関節」という「複数の関節の連動性を高めるような練習、あるいはトレーニング」も必要になるでしょう。各種ストレッチやトレーニングなどと並行して行い、体を大きく動かす前にまず「体の動かし方を学ぶ」べきです。


一方、そうしてスムーズに膝を曲げ伸ばしするためには、足首の関節や股関節も一緒に曲げる必要があります。既に腰痛になっている人では、「足首・膝・股関節を動かすために必要な筋肉の柔軟性、あるいは筋力が衰えている」からこそ、複数の関節の連動が上手くできず、無理に背中を丸めてしまっている可能性もあります。

よって腰痛の改善には「足首・膝・股関節を動かす筋肉の柔軟性、及びその筋力を高めるようなストレッチ・トレーニング」も重要になってくるでしょう。「腰痛」と聞くと、背中やお腹の筋肉を鍛えるイメージが強いですが、例えば足首を動かす筋肉はスネ(前脛骨筋など)やふくらはぎ(腓腹筋やヒラメ筋)、膝関節・股関節を動かす筋肉は太ももの内・外・前・後にある筋肉やお尻の筋肉です。つまりこれらの筋肉にも刺激を与え、上手く動かす事ができるようになる必要があります。



★猫背と肩コリ・四十肩の関係

少し前述しましたが改めて。猫背になって背中が丸くなると、首も一緒に曲がり、特に体を横から見た時、首が斜め前方向にずれてしまいます。それに伴って頭の骨も一緒に前へずれ、その頭の重さを首の後ろ側にある筋肉が支えるようになります。それによっては首の後ろ側にある筋肉が必要以上に使われるようになるため、ただ立っているだけ、座っているだけでもすぐに疲れてしまいます。そうして首の後ろにある筋肉が機能を失うと、それを周囲にある様々な筋肉でカバーするようになります。それに伴い、首の筋肉だけでなく、首の根元及び肩周りにある様々な筋肉にも疲労が広がっていきます。それがいわゆる「肩コリ」の始まりです。

また首・肩・肩甲骨周りにある筋肉のコリには、生活環境も大きく関係しています。例えばストレス環境にいたり、気温や室温の低い場所に長時間いたりすると、顎や首あるいは肩・肩甲骨周りの筋肉に力が入りやすくなり、それを繰り返す事でも筋肉のコリは進行します。その他、例えば腕で重い箱を持ち上げる時、無意識に顎や首の根本にある筋肉へ力を入れる癖がある場合もあります。そうして何か大きな力を発揮する度に力んでいると、それが原因でも筋肉のコリは進行します。特にこれは前述と同じで「筋肉の収縮がコントロールできていない=体の使い方に問題がある」事によるものです。

更に、背中が丸くなる事では、肩及び肩甲骨が上(あるいは横から見た時の斜め上方向)へ上がりやすくなり、首の周りにある筋肉だけでなく、肩甲骨の周りにある様々な筋肉にも影響が及びます。特に肩甲骨周りの筋肉は元々細くて小さな筋肉が多いので、一度血流が悪化すると、慢性的に凝り固まりやすくなります。それにより今度は肩甲骨の位置や、肩甲骨と関節を形成している腕の骨の位置が不安定になりやすくなるので、その位置を安定化しようと、周囲にある筋肉の働く頻度がどんどん増えていきます。それによって筋肉は連鎖的に疲労していきます。

特にその状態では腕の骨や肩甲骨の可動域が大きく制限されるため、無理やり動かす事で腕や肩の怪我に繋がる事があります。そうして肩関節付近にある骨、筋肉、靭帯、腱などの様々な組織が擦れ合い、炎症や痛みが出る事もあり、それがいわゆる「四十肩」や「五十肩」です。場合によっては、腕の骨と肩の骨の間に隙間が生まれ、そこに組織が挟まってしまったり(インピンジメント症候群)、組織同士が強くぶつかったり離れたりする事で大きく損傷してしまったり(靭帯、腱、筋肉などの損傷・断裂、軟骨の損傷等)、あるいは関節が固定できずに外れてしまう(脱臼)事もあり。程度により手術が必要になる事があります。


肩コリになった時には、例えばマッサージをしてもらったり、自分で肩を回してみたり、腕を伸ばしてみたり、あるいは肩を冷やしたり、逆に温めたりなどします。おそらく多くの人が、そうして様々な事を試して、どうにかして肩コリを改善しようとするでしょう。しかしそれで一時的には痛みが良くなっても、血流悪化の根本的な原因が改善されなければ、また血流が悪化し、肩コリになり、痛みが再発してしまいます。それでは同じ事の繰り返しです。

肩コリを真に改善していくためには、まず血流悪化の原因となる猫背を改善し、またその猫背の原因となる筋肉の機能を改善したり、体の使い方や癖を見直したり、あるいは猫背になりやすい生活環境そのものを改善していく必要があります。その上でマッサージ、ストレッチ、有酸素運動、動的な軽度な運動など血流を改善するような事を行う訳です。そして更にその上で筋肉にストレスを与えるようなトレーニングを行うようにします。つまり段階を追って改善していく事が重要です。肩コリの改善には長期間の計画が必要です。

ちなみに肩コリは頭痛の原因になる事もあります。また歯並び・噛み合わせ・顎の使い方、あるいは目の酷使なども、肩コリや頭痛の原因になる事があります。細かな事を言い出したらキリがないのですが、可能ならばそういった事も合わせて改善していく必要があるでしょう。ただ歯並びに関してはかなりのお金がかかりますが。



★猫背を改善するためにすべき事

●段階を踏んだストレッチとトレーニング

前述のように猫背は背骨を支える周囲の筋肉が衰えたり、凝り固まったりする事で起こっているので、まずは背中にある筋肉の機能を改善していくべきです。ただし、まずはマッサージや振動などを与えて一時的にでも筋肉を解し、ある程度血流を促す事が重要になるでしょう。何故なら、血流が悪い状態でいきなり筋肉を伸ばすようなストレッチを行っても、効率良く伸ばせないどころか、余計に悪化してしまう事もあり得るからです。筋肉を伸ばすようなストレッチを行うのはその後です。

そうしてある程度の血流を促したら、筋肉を伸ばすような「静的なストレッチ(一定時間伸ばし続けるスタティックストレッチの事)」を行います。ただし「現在の可動域のギリギリを攻めていく」事が重要です。何故なら筋肉は「必要以上に伸ばされないようにセーブする機能」があるからです。ストレッチはそれを抑えながら行う事で効果的になります。

そしてそれができたら、今度は「どのような動作で、どのように力を入れれば、背中の筋肉を刺激する事ができるか」という事を覚えるために、動作確認を目的としたストレッチを行います。ここで行うストレッチは、自分の体だけを使い、ゆっくりとした動作で行うもの、あるいは逆にリズミカルに素早く動かすような「体を動かしながら血流を促す動的なストレッチ(ダイナミックストレッチ)」です。「ストレッチ」と聞くと、そのように伸ばし続けるイメージもありますが、実はそうして体を動かしながら解した方が血流を促す事ができます。その際には全身を動かすような有酸素運動を行ったり、あるいは筋肉を温めるなどして血流を促す事も効果的だと思います。

そうして血流を促しながら体の使い方を覚えたら、その上で、ようやく軽い負荷を与えるようなトレーニングを始めます。そしてそこから大きな負荷を与えるトレーニングへ、少しずつ発展させていくようにします。スポーツを行っているのであれば、最終的にはそのスポーツに関わるような動作を取り入れ、以前の状態に戻す、あるいは以前を上回るようにしてトレーニングを行います。

機能を失っている筋肉を無理に動かそうとすると、そこでまた別の怪我を伴う事があるため、こうして段階を踏み、少しずつ機能を改善していく事が重要です。それぞれの期間は数日程度ですが、最終的には数ヶ月という長い期間が必要になると思います。これは猫背改善だけでなく、他の怪我でも同じです。もちろん最初の頃に行っていたマッサージ・ストレッチ・トレーニングは、途中で止めてしまうのではなく、マッサージ→マッサージ+ストレッチ→マッサージ+ストレッチ+トレーニング・・・というように、並行して行っていくのが理想的です。


尚、背中の筋肉が収縮する際には、お腹の筋肉が一緒に伸ばされており、逆にお腹の筋肉が収縮する際には、背中の筋肉が一緒に伸ばされています。つまり背中の筋肉がスムーズに収縮するためには、お腹の筋肉の柔軟性が重要になり、またお腹の筋肉が収縮するためには、背中の筋肉の柔軟性が重要になるという事です。よって背中の筋肉だけの機能改善を目指すのではなく、同時にお腹の筋肉の機能も改善していく必要があります。背中のストレッチあるいはトレーニングと合わせ、お腹のストレッチあるいはトレーニングも合わせて行いましょう。

もちろん前述したように、股関節・膝の関節・足首の関節をスムーズに曲げ伸ばしするためのストレッチやトレーニングも必要です。太ももの前の筋肉、太ももの裏側の筋肉、ふくらはぎの筋肉、スネの筋肉、股関節付近の筋肉、お尻の筋肉なども同じで、まずは全体として血流を促し、伸ばして柔軟性を高め、動かしながら解し、その上で筋力を強化、連動性も高めていきます。もちろん肩コリも同じです。首・肩・肩甲骨周りの筋肉の血流を促し、伸ばして柔軟性を高め、動かしながら解し、その上で筋力を強化します。

ちなみに首・肩・肩甲骨周りにある筋肉のストレッチについては別ブログにまとめています。詳細は「ジャイロボール適当指南書」にある記事『スタティックストレッチの実際(首・肩・腕編)』あるいは『肩・肩甲骨周りの筋肉を解すためのダイナミックストレッチ』をご覧下さい。



●筋肉の持つポンプ作用を高めよう

血液は心臓のポンプによって動脈を通って全身へと運ばれ、静脈を通って再び心臓まで戻ってきます。しかし心臓まで戻るためには重力に逆らわなければならず、また心臓より遠くなればなるほど、心臓のポンプの力は伝わりにくくなります。そのため静脈内の血液をスムーズに心臓まで戻すためには「心臓とは別のポンプ」が必要になり、その役割を果たすのが実は筋肉です。特に筋肉のいわゆる「コリ」は最初のきっかけは何にせよ、血流が滞っている事で起こっています。「凝っていて動かない」とは言っても、動かさない事にはどうにもならないので、コリを解すためにはやはり周囲の筋肉を動かす必要があります。

しかし一般的に行われる「静的なストレッチ」は前述したように血流を促すような作用はありません。血流を促すためにはまずマッサージ、振動、温熱、有酸素運動などから行い、その後に静的なストレッチを行って筋肉を伸ばし、その上で体を動かしながら行う「動的なストレッチ」を行い、体を本格的に動かす準備をします。そうして血流を促した上で、実際に負荷をかけるようなトレーニングを行うべきです。もちろんマッサージ・振動・温熱・有酸素運動・静的なストレッチ・動的なストレッチなどは途中で止めてしまうのではなく、トレーニングと並行して行います。それによって更に血流改善効果は高まります。

この他、例えばサウナ、半身浴、辛い食べ物を食べる事などでも、一時的ではありますが、血流を改善する事ができます。ただしそうして大量の汗をかく場合、水分や各種ミネラルの必要量が増えます。その補給を怠ればそれが原因で筋肉のコリを進行させる可能性もあります。汗をかく場合、水分・ミネラルの補給を意識的に行うようにしましょう。


ちなみにそうして筋肉のポンプ作用が高まり、血流が促される事によっては、現時点で存在する肩の痛み、腰痛、膝痛などを悪化させる可能性もあります。現在、炎症や痛みがある場合、温めたり動かしたりするのはできるだけ避け、数日のアイシングと安静が基本になります。もし数日冷やしても良くならない場合、物理的に大きな損傷がある可能性もあります。全てを個人で行う前に、まずは整形外科へ行って指示あるいは治療を受けるべきでしょう。

一方、痛み・腫れ・炎症と聞くと、そのように「冷やす」というイメージが強いのですが、ただ冷やし続けるだけだと血管が収縮し、血流が抑えられ、逆に治りが遅くなってしまう事もあります。これは痛みなどが引いた後に限った話なのですが、「冷やす→常温or温める・・・(少しずつ常温あるいは温める時間を増やしていく。ただし初期においては睡眠中は冷やすようにする)」と繰り返し、敢えて患部の血流を促すという事も重要になる場合があります(当然医者の指示があればそれを優先する。これは病院での治療が終わった後に行うべき事)。

ただ、繰り返しになりますが、痛みなどがある状態で無理に伸ばしたり、揉んだり、動かしたりすべきではありません。まずは病院に行き治療を受けましょう。安静にして冷やすのが基本です。



●運動前後に行う様々なケア

何も準備をせず、いきなり体を動かしたり、あるいは体を動かした後、何もせずにただ休むだけでは、その日の疲れが次の日、その次の日、そのまた次の日・・・へと持ち越されてしまう事があります。特に怪我からの回復を目指してきた人で、これから少しずつ運動の強度を上げていくというような場合、今まで順調だったのに、途中で痛みが再発してしまう事があります。それはそのように「運動前後のケアが不十分」な事が原因かもしれません。

例え軽度のストレッチやトレーニングであっても、その前にはウォーミングアップを、その後にはクールダウンを行い、関節や筋肉を労りましょう。この記事では詳しくは触れませんが、自己流でも良いので、自分の手でマッサージをしたり、全身を震わせるような体操をするだけでもだいぶ違います。

また運動の前後だけではなく、生活習慣全体を今一度見直すべきです。特に睡眠、食事、ストレスコントロールなど「運動習慣以外の生活習慣」も重視しましょう。当然規則正しい生活は基本です。いくらストレッチやトレーニングを行っていても、それ以外が疎かになってしまっては意味がありません。たくさん寝て、たくさん食べて、たくさん笑って、念入りに準備をした上で、脳や体を少しずつ動かしていくべきです。



●様々な「癖」を直すように努める

長時間同じ姿勢でいるような生活習慣の場合、「体を動かした時に背中を丸める癖」「頭・顎・肩を前へ突き出す癖」「肩や肩甲骨を上に上げる癖」「膝を曲げて腰を落とさない癖」「腕を伸ばす時、肘を外側に向けて腕を捻る癖」などがついている事があります。せっかくトレーニングやストレッチなど、あるいは前述のような血流を促すような事を行っていても、その癖があればまた逆戻りしてしまう可能性があります。

可能ならばストレッチやトレーニングなどと並行し、そういった「普段何気なく行っている癖」を直すよう努めましょう。例えば重たい物を下から持ち上げる際には、骨盤の傾きに気をつけ、腰骨を前に出さないようにしたり、股関節を軸にして上半身を真っ直ぐ前へ倒したり、膝を曲げて腰を落としてから持ち上げたり、顎を引き肩を下げ胸を膨らませてから腕を動かしたり、肘を体の外に向けないように腕を伸ばしたりなど、体を動かす度にそれらを強く意識するようにします。習慣化すればいずれ無意識でもできるようになります。


また生活する環境それ自体を改善する事も重要です。仕事をしている人ではいきなり変えるのは難しいかもしれませんが、例えば椅子や机の高さなどを自分に合わせて調節したり、リクライニングが可能な椅子を用意したり、あるいは長時間同じ姿勢でいる場合には、意識的に首・肩・肩甲骨を動かしたり(その動かし方を知っている必要はあるが、覚えれば、仕事中でなくてもできる)など、改善できる部分はたくさんあります。自分の体の事を一番に考えるなら、そういう環境を作ったり、あるいは極論ですが、そういった環境でできるような仕事を選ぶという事も時には必要です。

その他、食事の時に座っている椅子の高さや机の高さ、寝ている時に利用しているベッドの硬さ、布団の硬さ、枕の高さ・硬さなど、自宅の環境も合わせて調節・改善に努めましょう。特に肩コリは精神状態も大きく関係しているので、ストレスコントロールも重要です。ストレスの受け止め方やストレスを与えてくる対象を避けたり、あるいはストレスを発散する方法を探すなどして、生活習慣全体を今一度細かく見てみましょう。「当たり前なもの」にこそ、猫背・肩コリ・腰痛を改善するためのヒントがあります。



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